はじめに
お水なんて全部一緒だと思っていませんか?実は水にはいろいろな種類があり、味があるんです。
例えば硬水と軟水、ミネラルウォーターとナチュラルウォーターなどですね。
今回は水の種類や原水の種類、硬水と軟水の違い、お水の味の違いを解説していきます。
お水の種類
まずはお水の種類のお話
お水の種類はとれた場所、された処理、含まれるもので様々あります。
代表的なものを紹介します。
水道水
家庭の水道から出るお水です。様々な水源から採水したお水をろ過・殺菌・消毒し飲めるようにしています。
ミネラルウォーター
ミネラルを含んだお水。ナチュラルウォーターを原水として、品質安定のためにミネラルの調整をしたもの、ばっきしたもの、複数の水源から採取したナチュラルミネラルウォーターを混合したもののことを言います。
※ばっき(曝気)とはお水を空気にさらし液体に空気を供給する浄水処理の方法。
ナチュラルウォーター
単一の特定水源の地下水を原水として沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の物理的な処理を行っていない水のことです。地層中の無機塩類(ミネラル)を多く含んだ地下水を原水とした場合はナチュラルミネラルウォーターと表示することもあります。地下で二酸化炭素が溶解した場合も同様にナチュラルウォーターです。
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炭酸水
炭酸ガスを含んだお水です。炭酸が多いと刺激の強い水になります。
アルカリイオン水
電気分解によって作られるアルカリ性のお水です。phが9~10の弱アルカリ性のものを言います。
RO水
純水の一種でRO膜と呼ばれる逆浸透膜を通してろ過することで作ります。限りなく不純物が取り除かれさっぱりとした味が特徴です。精製水の一つです。
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精製水
純水の一種です。上流などの方法で塩素やミネラルなどの不純物を除去したお水です。蒸留水、イオン交換水、RO水、Elix水の4種類があります。
海洋深層水
水深200メートルよりも深いところにある海水のことです。水温が一定であるため水質が安定していること、光が届かないため光合成による栄養塩が消費されてなく無機塩類が多く含まれること、化学物質の汚染を受けづらいことから清浄性があることが特徴です。
バナジウム水
バナジウムというミネラル成分を含んだ水のこと。
ボトルドウォーター
ナチュラルウォーター、ミネラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター以外の飲料用のお水をペットボトル等の容器に詰めたもののことです。水質基準をクリアできれば処理方法に限定がないのが特徴です。
原水の種類
原水とは浄水する前のお水のことを指します。
原水には海水や地下水など多くの種類があるんですよ。
浅井戸水
8m程度までの深さの井戸水のことを指します。硬い岩盤の上の水を利用するため環境の影響を受けやすいお水です。ポンプなどによって取水します。
深井戸水
浅井戸の反対、8mよりも地下というわけではなく硬い岩盤の地下水をポンプ等で汲み上げたお水です。周囲の影響を受けづらいため安定した水質の水が得られることが特徴です。
湧水
地下水が大地の崖下や丘陵の谷間などから自然に湧き出しているものです。主に崖線タイプと呼ばれる大地の崖の前面から湧き出すタイプと谷頭タイプと呼ばれる台地面上の馬蹄型や凹地型などの大地形を呈する場所から湧き出すタイプがあります。
鉱泉水
ミネラルを含み自然に湧き出た地下水のうち、温度が25℃未満のお水のことを指します。25℃を超えている場合鉱泉水ではなく温泉水になります。
温泉水
ミネラルを含み自然に湧き出た地下水のうち、温度が25℃以上のお水のことを温泉水といいます。
鉱水
ミネラル分を含んだ地下水をポンプ等で汲み上げたもの、水質的には鉱泉水と近いです。
伏流水
河川の流水が河床の地質や土室によって河床へ浸透し、水脈を保っている極めて浅い地下水です。地中で自然のろ過が行われるため、表流水に比べて濁りが少なく水質が安定しています。
湖沼水
湖沼とは周囲を陸に囲まれ直接海につながっていない静止した水の塊のことです。比較的大きいものを湖、小さいものを沼と呼びます。そういった湖や沼から採水したお水を湖沼水と呼びます。
海水
海の水のことです。ナトリウム塩、カルシウム塩を主成分とする多くの無機塩類を重量比で約3.5%程度含みます。
河川水
河川のお水のこと、湖沼水は含まないです。河川は大小問わない陸上における自然水の流れのことを指します。
ダム貯留水
ダムにためられた水のことです。直接または放流時に取水されます。
硬水と軟水の違いは何?
結論から話すと硬水と軟水の違いは硬度の違いです。
水の硬度はWHO(世界保健機関)の基準で
硬度mg/l=カルシウム量mg/l×2.50+マグネシウム量mg/l×4.12
の式を利用して求められ、硬度が0~60mg/l未満のお水を「軟水」、硬度が60~120mg/l未満のお水を「中硬水」、硬度が120~180mg/l未満のお水を「硬水」、硬度が180mg/l以上のお水を「高度な硬水」のように分類されます。
簡単に言えばミネラルがたくさん溶けているお水が硬水、ミネラルの少ないお水が軟水です。
硬水は味がはっきりありくせがあるのが特徴で、一方軟水はさっぱりまたまろやかな味が特徴です。
味の違いとその理由
採れた場所が違うから味が違う。そもそも味に違いはない。というわけではないんです。
水の味というのは含まれる成分で決まります。
水素イオンによる違い
小学生の理科で習ってから何度も勉強でお世話になったph。通常の物質では0~14まであり7が中性、0に近いほど酸性に、14に近いほどアルカリ性になりますよね。身近な例をあげるとお酢やレモンが酸性、石鹸水や灰汁がアルカリ性です。酸性は例を見てもらえればわかるかもしれませんが酸っぱく、一方アルカリ性の飲み物は例ではわかりづらいかもしれませんが苦いのが特徴なんです。
人間の体はph7.4前後の弱アルカリに保たれています。そのためph7~8くらいの弱アルカリ性の飲料水が体に刺激が少ないため、体に良いといわれています。一方普段飲んでいる清涼飲料水は弱酸性あるいは酸性のものが多いです。例えばコカ・コーラはphが2.2程度であるそうです。
さわやかな飲み口が好みなら酸っぱい酸性のお水を、刺激の少ない健康を意識したお水を飲みたいのであれば中性あるいは弱アルカリ性のお水がいいですね。
ミネラルによる違い
カルシウムは酸味と苦味が合わさったような味、ナトリウムは塩味、マグネシウムは苦味、カリウムは酸味、ケイ素はマイルドさに概ね対応します。
1988年に橋本らが提案したO-indexとK-indexというものがあります。
そのうちO-indexというのはおいしい水かどうかを数値で見るものです。
O-index=(Ca+K+SiO2)/(Mg+SO4)
このO-indexが2を超えるときおいしい水だと示されます。
つまりカルシウムやカリウムはおいしさに、マグネシウムはまずさに対応する味といえますね。
硬度の違いを味の違いとひっくるめて説明をする場合もありますが、基本的に水の味は含まれる成分のバランスと量によって変わります。ただ硬度が高いとしつこい味になってしまうのも事実です。ただO-indexを知った後は、対応するCa、K、SiO2、MgそしてSO4のバランスも見てお水をえらびたいですね。
さらに詳しく
K-indexについて
K-indexは健康にいい水の指標のことです。
K-indexはCa-0.87Naでもとめられ、その数値が5.2を超える場合健康にいい水だとあらわします。
その他の成分による違い
蒸発残留物
水が蒸発した後に残る成分で主にミネラルです。適度に含まれるとコクが出る一方多く含まれると苦みや渋みの原因となります。
遊離炭酸
水に溶けた炭酸ガスのことです。適度に含まれるとさわやかな味わいになりますが、多すぎると刺激が強いです。
過マンガン酸カリウム消費量
水に含まれる有機物の量を示し、多いと渋い味になります。
残留塩素
消毒用に使われる塩素のことです。残留数が多いとカルキ臭、プールの匂いになります。水道水であれば最低でも0.1mg/l以上残留させねばなりませんが、一方で0.4mg/lを超えてしまうと味にも影響が出てしまうようで厳しく管理されています。
臭気度
水についているにおいを表します。一見水に溶けているものとは関係なさそうですが匂いとは鼻にある嗅細胞に匂いの原因物質が受容されることで感じるものです。つまり匂うということはそれだけの残留物があるというわけです。主にかび臭さや藻臭など不快なにおいは味を悪化させます。
まとめ
水にはいろいろな違いがありました。最後にまとめましょう。
今回の記事でお水に興味を持った人はぜひウォーターサーバーを検討してみてください。
初心者用に記事を書いたのでどうぞ
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