東日本大震災や阪神大震災などで注目を集めることが多くなった災害用食料や飲料水。震災を契機に準備をしたという方もいらっしゃるかと思います。皆さん、非常用の飲料水はどのくらいの量を想定していますか?
一日に必要とされる水分量は成人1人1日当たり約3リットルだと言われています。お子さんの場合は量が少なくなりますが、4人家族(両親、子供二人)の場合でも1日約10リットルは必要です。更に災害発生時にすぐ外部からの応援物資が来るとは限らないので、東京都の防災ホームページでは飲料水・食料共に家族全員3日分の準備を推奨しています。つまり10リットル×3=30リットルの準備でようやく災害時の最低限の飲料水が確保されたと言えるのです。2リットルのペットボトルだと15本を常備しておかなければなりません。
しかしウォーターサーバーのボトルであれば1本が12リットルの会社が多く、3本常備しておけば3日分以上の水分を確保していることになります。ウォーターサーバーの水は災害用備蓄の為というよりも日常的な水として置いているものが自然と備蓄水の役割も果たすことになり、家にあるボトルの中で古いものから順々に飲んでいけば常に新しいもので用意していることになります。
ペットボトルの場合も15本の水を常備し、古いものから使っていけばいいのですが災害用の備蓄水は通常の水とは別にして災害用セットとともに保管し、普段は使わないで置いてあるご家庭が多いのではないでしょうか。こうして大事に保管しているうちに元々は長く設定されているペットボトルの水の賞味期限さえも過ぎてしまい、実際必要になった時に飲むことができなくなっているという可能性もあります。
私たちの生活に水は欠かせないものです。体重の比率に対して5%の脱水症状で頭痛・体のほてりを感じ、11~14%で皮膚の乾燥、嚥下(えんげ)困難(食べ物が呑み込みにくくなる症状)、20%以上で死に至るとも言われています。災害に関連した脱水症状で体調を崩すことのないよう、しっかりと準備しておきたいですね。